2024年04月21日

待合室にリキッドモーションを設置

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※球状のものはパープレクサスという立体型のボール迷路でこれも人気がある


歯科医院の待合室に置くものは雑誌や漫画、新聞が多いと思われる。
当院では、小児の患者も少なからず来院することから絵本も置いているがイマイチ人気がない。

これは若者の本離れではなく、小児の心理状態として、歯科医院にきて待っている間に本を開くという行為そのものに対して積極性を発露しにくいところがあるからであろう。もう少しキャッチーなアイテムでおもてなす必要がありそうだ。

そこで、絵本や漫画に加えてリキッドモーションを置くことにした。
不思議な速度でカラフルな液体が流動していく様は画一的でない不思議さがあり、眺めていて飽きない。本当かどうかわからないがストレス解消効果もあるという。だれしも、水時計や砂時計の動態に見入ってしまった経験はあるというものだ。とりあえず、子供達には喜んでもらえるのではないか。

結果として、待合室に置いてみたところ、子どもたちに大人気であった。
中年になった私は、子どもたちがアナログなおもちゃを手にして喜んでいたり遊んでいるのを見ると安寧をおぼえることが多い。電子デバイスをいじっているこどもは現代っ子だなあと思う反面、どことなく不安と寂しさを感じるからである。


とりあえず購入したのはこれ
色違いの4個セット。息子と娘に好きな色のものをプレゼントして、残りの2個を待合室に置こうと思ったら嫁に1個奪われてしまった。
程よいサイズでアクリルなので落下しても割れない(と願いたい)。オイルは30秒ほどで落下しきってしまうので、その時間を適切と考えるか短いと考えるかは微妙。もっと立派でしゃれたデザインのものを設置するほうがよいかもしれない。
 

posted by ぎゅんた at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科医院について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年02月26日

日本歯科医師会雑誌は勉強になります

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今月の日本歯科医師会雑誌は、個人的に興味のあるトピックについての質の高い記事が多く、かつ「顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2023」をわかりやすく要約してくれた資料まで付属しており欣喜雀躍した次第。神回ではなかろうか。

思うに、日本歯科医師会雑誌は毎月毎月、格式の高い学術記事を会員に提供してくれるありがたい存在である。もっと評価されるべきである。日歯会員になると当たり前のように毎月受け取ることになるからありがたみが薄いのかもしれない。商業誌の方がキャッチーで臨床家向きの情報が掲載されていると思いがちになるかもしれない。

開業医は商業誌から情報を仕入れる向きがあると思うし、かつては私もそうしていた。
しかし、ここ数年は商業誌を買うのをやめた。
日本歯科医師会雑誌を読めばかなりの勉強になると思いいたったからである。
ビニル封を解くまでもなく商業誌を机に積んだままにしている、というスタイルと袂を分かちたかった。
それでなくとも安くない年会費を収めているのだ。これは読まねば無作法というもの。

大切なのは情報の仕入れ先を手広くすることではない。
新しく得た情報を上手に頭にアップデートして自分の臨床を豊かにするよう行動することである。歯科医師は現役でいるかぎり、勉強し続けなくてはならない。勉強を通じて歯科医師としてのレベルを向上させていくことに成功させなくてはならないからである。
自分を頼って歯科医院の門をくぐってくる患者に常に最良の診療を提供できるよう尽くす気持ちを持ち続けていたいものである。
 
posted by ぎゅんた at 21:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年02月25日

囲碁とか、どうやって勝つのこれ

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か、勝てねえ〜


百田尚樹『幻庵』を読み、思うところあって囲碁を打ち始めました。
碁盤上に石を打ち合うことで意識がまるで夢の中に入り込むような幻想的な体験ができるというのは魅力的だと思ったからです。

私は囲碁はおろか将棋すら満足にさせないし詩も詠まないし茶道もしらない。社会生活上の礼儀作法にしても疑問符がつくような振る舞いをする、およそ文化的素養のない凡夫。囲碁は歴史的なボードゲームであろうけれど、私はボードゲームなどオセロが少しできるくらいで、カードゲームとかポーカー麻雀とか、そういうのも全く遊ぶことができない。まことに不調法なのであります。

元来が無責任で能天気なので、そんなの知らんくとも生きていけるわい、娯楽ゲームを嗜めない身といえ世はこともなし、と虚勢を張って生きてきました。ただ、40も過ぎたおっさんの心にはコンプレックスが鬱屈しているのも事実でありまして、良い機会だから囲碁のお稽古だと思いねえ、と囲碁の本を手に取り、日本棋院監修のアプリ「囲碁であそぼ!」のインストールを機に囲碁に触れ始めました。自分自身の文化度が上がったような気がして嬉しい気持ちになりました。囲碁は、基本的なルールを理解することは難しくありません。ひとまず囲碁は、すぐに打てるようになります。



向き不向き、才能の有無など気にしない
囲碁が強くなるには、なにより子どものころから囲碁に触れる必要があるとか、囲碁にはハッキリと向き不向きがある(向かない人は遊ばない方が良い)とか、そういう評価が巷間にあるようです。多分、本当のことなのでしょう。しかし私はプロ棋士になるような強さを得ようとは思わないし、向いていないにしても囲碁の楽しさを味わえるほどには嗜めることはできるはずだと考えました。囲碁の向き不向きとは、プロ棋士になれる人物かどうか、ぐらいの、高度な領域での選別さをいうに違いないからです。そんなに敷居が高いゲームだったら、囲碁はとっくに廃れて、歴史から姿を消しているでしょう。

さて『囲碁であそぼ!』は対局は九路盤までで、十三路盤では対局できない仕様っぽいので物足りなさを感じました。本来の十九路盤は広すぎるので、まずは十三路盤で修行していきたいと考えたのです。

適当に探すと『みんなの囲碁』という無料アプリが見つかりました。これはFireOSでも動くので、出番がなくて暇を持て余しているFireHD10有効活用ができます。対局相手も対人とCPUが可能です。残念ながらオンライン対戦はできません。でも、これで十分です。CPUの棋力は14級〜三段まで選べます。囲碁の棋力がどのようなものかは皆目分かりませんが、挑戦しがいのある難易度設定がなされている、とはいえましょう。よおーし、やってやろうじゃねえか!



結果
13路盤コミ6目半で棋力14級のCPU相手に100戦100敗しました。私は胃が痛くなった。というか負け続けるストレスで髪の毛が落ちました。あまりの勝てなさ具合に激昂してFireHDを机に叩きつけてぶっ壊してしまう寸前でした。こんなUncontrollableな怒りを感じたのは歯科医師国家試験の勉強に追い詰められて精神的に不安定だったころ以来のことです。



なぜ勝てないのか?どうすれば良いのか?
囲碁は勝負事なので勝てば嬉しいし負ければ悔しいものです。負けて怒るのは、それだけ真面目に勝利を目指して打ち込んだから…とはいえ、目の前の勝ち負けに拘泥するのは上達のことを考えれば望ましい姿勢とは言えません。投資もそうで、勝ち負けで考えるのは非常に短絡的で底が浅い仕草です。毛並みの悪い投資家というやつです(勝ち負けにこだわるのはギャンブラーであり投機家であって投資家ではない)。

囲碁は大局観という人として重要な視点を育てるゲームである、と本に書いてありました。戦略的な思考を育てるこで、将来の展望を見据えながら複雑な問題を処理することができるようになる、と。勝てても負けても、なぜ勝てたのかを確認したり、勝敗の要因分析をしたり、よりスマートな打ち方はなかったのか考究することが前向きで良いものです。そうした知的な振り返りは、自身の成長を促したり成長を実感できることにつながるので、より囲碁を打つことが面白くなるのです。勝ち負けよりも、成長を楽しむ姿勢が良いと言われる所以です。


さて100敗した私は現時点で後顧するに、成長なんて微塵も感じておりません。
囲碁の面白さってなんだよ、一番易しい対戦相手にまるで勝てないのに成長もクソもねえよって感じです。


自分なりに、なぜ負けるのか、どうやったらCPU14級に勝てるようになるかを分析すれば──

1.相手の石を囲んで取ることに夢中になって、結局は自分の石を易々と取られる状況になっている
2.最終的に地の多い方が勝つので、広い陣地を確保しようと石をつなげていくが、打ち方のどこかに誤りがたくさんあって局面を覆される
3.定石をしらない(基本的な棋力がない)
4.詰め碁を解いていない(基本的な棋力がない)
5.石の生き死にを理解できていない
※どんな初心者向けの解説にもあるような「相手が離して打ったら、自分も離して打つ」「自分の石にツケてきたらハネかノビ」は遵守して打っている(つもり)

おそらく、こんなところだと思う。

ただ、1-5がそこそこできるなら、CPU10級であろうと負けないのではなかろうか?
ひょっとして『みんなの囲碁』のCPUが強すぎるのではなかろうか?
囲碁に覚えのある先生は、よかったら試して欲しいところです。

「え?こんな弱い相手にどうやって負けることができるんだ?ぎゅんた先生には脳みそがないことが明確になった。失望しました。ブログ読者やめます」となっても、それは私の不徳の致すところ也。ぐぬぬ



そんなわけで、私は囲碁が打てる人から上達のヒントが欲しいのである
本来は囲碁打ちの人に教えを請うたり囲碁教室に参加したり碁会所にいって指導してもらったりするのでありましょうが、そのような環境にないのです。当面は独学でCPU相手に挑むしかない。

患者さんに囲碁打ちがいれば嬉しいが、ドクターが患者に「あなたは囲碁が打てますか?」と聞くのは度を超えた振る舞いに思える。待合室に碁盤と碁石を置いておけば、患者同士が対局を始めだして解決の糸口になるかもしれないが、接触感染にうるさい昨今なのでアイデアはお蔵入り。

実物の碁盤と碁石を用意して、過去の名人たちの棋譜をひたすら並べまくって体当たりで打ち筋を理解していくのが一番よい稽古かもしれない。盤上で詰め碁問題を解くのもよさそうだ、和室に置くと様になる図でもある。


高級囲碁盤セット
高級すぎる値段に泣いた
 
posted by ぎゅんた at 17:47| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする