2017年08月25日

(書籍紹介)内科医から伝えたい 歯科医院に知ってほしい糖尿病のこと



糖尿病とその予備軍の患者さんは想像以上に多いものです。日本は糖尿病列島だからです。

誤嚥性肺炎がトピックとなったことをきっかけに、口腔ケアの重要性が認知され始めつつある一方で、糖尿病もまた歯科との関連性が認知され始めつつあるようです。たいへんに喜ばしいことです。

歯科医が歯周病の治療をすることで糖尿病が治るわけではありませんが、糖尿病治療のパッシブ・サポートに寄与することは確実にできます。糖尿病の患者さんが来院されたとき、歯周病との関連性を説明される先生は、多いでしょう。ただし、糖尿病とはこういう病気であって云々と正確な説明ができる自信をお持ちの先生は(私を含めて)少ないはずです。糖尿病は、それこそ分厚い本が一冊出来上がるほど専門的で情報量の多い病気だからです。学生時代に基礎医学で糖尿病について習ってはいれど、歯科医師になってから糖尿病と向き合った仕事をしているわけではないので、どうしても知識に穴や不確かさがあることは否めません。分厚い専門書を紐解いても、内科医ではありませんし、歯科の現場に即した情報とも言えません。最新の知見が盛り込まれた、歯科医師のハンドブックとなるような手引書的専門書が求められるところです。本書は専門書というには薄すぎますが、歯科的見地に立った視点で糖尿病の解説がコンパクトになされています。糖尿病列島の歯科医師はどうあるべきか、考えることができるでしょう。

なお、著者である西田亙先生は松風歯科クラブ発刊の「口の中はふしぎがいっぱい エピソードU」にも登場されています(それで知りました)。


簡易血糖測定きっと.jpg
とりあえず診療室に簡易血糖測定器を用意しました。
隠れ糖尿病の人を発見できるかもしれないからです。問診や臨床初見から糖尿病の存在が疑われる人に説明して簡易測定をしています。測定結果がどうであれ、歯周病と全身状態との関係について関心を抱いてくれるきっかけになってくれています。一回の検査コストは約100円かかる(ディスポのセンサーがお高い)のはご愛嬌。

posted by ぎゅんた at 17:21| Comment(3) | 書籍など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あ、西田先生。
ほぼ面識は無いものの、一時期同じ愛媛大学医学部付属病院で働かせてもらったり、講演で歯科との連携の重要性をかなり訴えられてた事でよく覚えています。

歯周病と耐糖能異常は相互作用と考えるとやはり関連性強そうですね。このあたりからも医科歯科連携がうまくいってくれたらいいなあと思います。
Posted by ShinyaM at 2017年08月28日 09:39
同じのを持っています。と言っても自分の健康管理ようです。時々計るだけでも、ダイエットになります。純正のディスポのセンサーが手に入りにくいです。
Posted by トリ at 2017年08月28日 10:36
ShinyaM先生 コメントをありがとうございます。

歯周病にしろ糖尿病にしろ、慢性的な疾患の治療は生活習慣とも密接で、それゆえに患者さんの治療への積極性が不可欠なわけですが、他科を交えた専門アプローチがあると全身の健康は局所の病態とのつながりがあることを患者さんが納得しやすく理解が深まる点で有効ではないかと思います。医科歯科連携といっても、その本体は患者教育(偉そうな表現)なのではと。


トリ先生 コメントをありがとうございます。
ディスポのセンサーは、私は薬剤を卸してくれる業者に頼んだら売ってくれましたのでそれを用いてます。

私のなかでトリ先生は「体操お兄さん」のイメージです。笑顔でランニングとかしてそう(笑)
Posted by ぎゅんた at 2017年08月28日 15:39
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