2017年03月21日

とりあえずテカらせたいならシールインシャイン


写真 2017-03-17 10 23 04.jpg

まとめ
しかし使いどころがあまりない



TECでも前装レジンでも、天然歯面でも、光沢が出ると即席の審美性が得られることがあります。
なので我々は、仮歯やレジンジャケット冠やレジン前装冠のレジン部分に光沢が得られるよう仕上げるのが常であります。

このなかでレジンジャケット冠やレジン前装冠のCR部分は、綺麗に光沢が得られているのが常ですから、無用に切削さえしなければ綺麗なまま。咬合調整で切削してしまっても、チェアサイドで丁寧な研磨をかけて艶出し材(業界最強の艶出し材として名高いのが、「ジルコンブライト」ですが、私は持ってないので、昔に購入したコスメデントのエナメライズを使用しています)をかければ光沢を復活させられます。

一方、フィラーを含まないPMMA系である即時重合レジンで作成するTECは、その物性上、表面性情が粗造であるためか艶を出しづらいところがあります。満足のいく重合で硬化させた表面を丁寧に研磨してレジンポリをかければ結構な艶が得られますが、これは時間がかかる。チェアサイドで即席に用意するTEC(プロビジョナルにあらず)でそこまで時間をかけることはちょっと辛い。だって費用はほとんど持ち出しだし(あって前装冠の30点ですもの)。

また、レジン前装部の剥離脱落の修理がなされたケースも艶がないのが普通です。
口腔内でレジンに艶を持たせるのは難しい。

光らせると喜ばれるけれど、そのための研磨に時間と労力を割きたくない、そういう声に応える商品なのか、ひょっとしたら違うかもしれないが、それがシールインシャインです。ジーシーのGコートと同じコンセプトの商品と思えばよろしかろう。

手軽にテカらせられたら面白そうと購入したはいいが、使う機会がないまま冷蔵庫の中でベンチを温め続けている存在に成り果てていました。よくよく鑑みれば、テカらさせたい表面も水分で濡れると「なんとなく誤魔化せる」範囲にテカるからであります。これはだれしも、CRの研磨で経験済みのことです。

しかし使わないまま期限切れを迎えて廃棄するのも馬鹿らしい。

艶がない状態のレジン前装冠(口腔内で修理されている)に出会ったので、艶がでるものかやってみました。使い方は簡単で、リン酸で10秒エッチング処理して乾燥させたレジン表面に塗りたくって光重合させるだけ。

口腔内で
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見本用の前歯部ブリッジのポンティック部に
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うん、まあ、光沢はでるね…だから何ってな感じですが。


研磨で重要なのは、「荒→細」に向かって表層構造をだだ潰して精緻に均一化することであります。そうして用意された表面にあって初めて、艶が乗る下地ができる。だからテカるのであります。研磨の仕組みと手順を無視した適当な仕事では美しさはでません。艶出し材がノらないからです。

このシールインシャインにしても、光を反射する油膜を表面に貼るだけのもの。
効果的な使い方ができる局面があると思いますが、今の私には思いつきません。
徹底研磨したプロビジョナルにコーティング材として使用するといいかもしれませんが、それだって研磨後のジルコンブライトで満足のいく艶を出せるはず。

結局のところ、質の高い研磨を実現できるよう道具と腕を揃えることが第一でしょう。その二つは術者を裏切らないからです。

このシールインシャイン、Gコートとならんで隙間商品だと思います。

とりあえずいまの私には使い道がない。
あいやこまったどうしよう。

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