2017年01月15日

大臼歯の髄腔開拡はいまだこの方法です


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intactに準ずる大臼歯の髄腔開拡は、私は未だにこの記事で書いた方法で行っている。
少なくとも大臼歯では「髄腔穿孔は、最も深い根管の存在する方向にバーを穿ち…」は忘れてしまった。バーの先端が髄腔に達して抵抗が消えた瞬間を触知してバーを止め、髄床底を傷つけることなくアウトラインを綺麗に仕上げるのはエンド治療の隠れた快感♡ポイントに違いない(自己満足を超えた本質的な達成感があるから)。

しかしこれは、ヘボな私には難しいのだ。とくに、髄腔が狭窄し始めた根管ではなおさらだ。
とにかくパフォや致命的なエラーを犯すことなく髄腔拡大をしたいと願う私は、無難で慣れ親しんだ方法から離れることができない。

車の駐車にしても、私は混みがちな入り口付近は避け、空いている離れに停めることを私は第一にしている。多少歩こうが雨に濡れようが、接触事故を起こしそうなリスクが高いであろう場所で駐車したくないのである(嫁は「なんでそんな遠くに停めるんだ!この玉無しが!」と猛り狂い、最近では運転させてもらえなくなった。リスク管理だといっても聞く耳を持たない姿勢は困ったものだ)。要するに私は気が小さく、安全策をとるのである。

エクストラシェイプ(大)を用いて、咬合面から髄床底に中央に相当する場所に向けて大きな掘削を始める。狭窄していようと髄角の鋭さは保存されているものだから、点状に露髄してくる。それがおおよそ3つ出てこれば良い。その段階で、先端が鈍のバー(先端が切れなくなったシャンファーバーで良い)で繋いで天蓋を除去する(快感♡ポイント)。フリーになった天蓋は接収され、私のコレクションに加わる。gff

この方法の最大の欠点は、削らなくても良い箇所を巻き込むように切削してしまうところにある。慣れればそれも最小限にできるはずと信じて行っているが、少しでもヘマをすればなし崩し的に無用な切削をしてしまう。

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この本にあるような流麗な髄腔開拡が出たらなァ…(うっとり)
 
posted by ぎゅんた at 00:42| Comment(5) | TrackBack(0) | 根治(実践的) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ぎゅんた先生の真似をして洋梨状のバーで天蓋除去をトライして見ました。大臼歯の中央にほぼバーの直径のまま穿孔させた場合、露髄点が最初に一点現れました。質問ですが、そこからさらに水平方向に窩洞広げて露髄点を増やすのか、あるいはバーの直径のまま広げずに深く掘り込むのか、感覚的な事で結構ですのでご教示いただければ助かります。
後、ぎゅんた先生の記事を見てウェーブワンゴールドを導入して見ました。これまでトライオートミニとエンドウェーブでやっていたのですが、これまでが何だったの?と思うくらいウェーブワンゴールドは最高です。いいものと出会うことができました。情報に感謝いたします。
Posted by トリ at 2017年02月04日 01:02
トリ先生 コメントをありがとうございます。

ご質問の件にお答えします。
出現した露髄点が、歯冠中央付近にある場合は、この記事のような、中央に太いドッカン根管があるのを想定して、先端が鈍なバーを用い、露髄点から周囲を削合するように広げていきます。出現した位置が偏位していたら、洋梨バーで他の露髄点を探すべく削っていきます。経験上いえることは、ムキになって露髄点を探そうとすると犠牲となる切削量が増え、結果として操作性の悪い作業場と痛々しい髄腔になりがちです。露髄点によって髄空の俯瞰的な位置関係を感覚的に把握する感じです。文章にすると難しそうですが、数回やれば掴める感覚です。

ウェーブワンゴールドは、レシプロケーティングなのでレッジを形成しにくいのと、比較的破折しにくい点で気に入っています。高価ですし、数回使用したら新品に切り替えたりする面で保険医向きではありませんが、自分の良いエンドができる手助けをしてくれる器具であれば許容範囲の値段かなと。
Posted by ぎゅんた at 2017年02月04日 11:41
ぎゅんた先生
ありがとうございます。抜去歯で少し練習してみます。
ウェーブワンゴールドは高価ですね。デンツプライのセールスと話し出すと、8根管くらいなら折れないと言っていたので、それを信じて私はメモリーディスクの枚数の8根管は使っていこうかなと思っています。ストレートか湾曲根管かでリーマーへのストレスはずいぶん違うと思いますが、折らないように頑張ってみます。
Posted by トリ at 2017年02月04日 15:35
トリ先生 コメントを有難うございます

グライドパスを確実にして、根管内に挿入して動作させているときに根尖方向へ押すような力を加えない限り、8根管は余裕です。NiTiファイルは「拡大」させると折れやすいですが「形成」では折れにくいです。

慣れてくるとどうしても根尖方向へ押す力を加えがちなのが破折への落とし穴です。


保険診療の事情では、メーカーが推奨する贅沢な使い方はできません。私は同一患者ごとに同じNiTiファイルを使いまわしていきます。カルテにビニールの子袋をはっ付けておき、そこに入れて管理してます。あまり褒められたことでは無いと思いますが…

メモリディスクの花びらが半分ほどになったら、高圧蒸気滅菌します。すると基部のカラーコードが膨らんでエンドコントラに装着できなくなるのですが、それは切込みを入れてホウのプライヤーで除去します。見た目的に「後半戦」を迎えたファイルと分かりますし、切削効率が落ちていることを知らせてくれます。主に再根管治療時に活躍します。

レシプロケーティング型のNiTiが売れまくってくれれば、もう少し単価が安くなるかもですが、円安になってきたので実際的な値段は相殺されて変わらないまましばらくいきそうです。

日本企業もレシプロケーティング型NiTiファイルを出してくれると嬉しいのですが、話を聞きませんね。
Posted by ぎゅんた at 2017年02月05日 14:03
ぎゅんた先生 コメントありがとうございます。患者1人につき一本という感じで使ってらっしゃるのですね。勉強になります。私ももう少しウェーブワンゴールドの治療経験を積みながら、この辺までだったら大丈夫、みたいな所を見つけて行きたいと思っています。
つい最近、ロータリーファイルを折ってしまいました。目標としているアピカルシートまであと0.5ミリほどだったので大丈夫だろうと押し込んでしまいました。ほぼぴったり根充みたいな感じで症状もなく助かりましたが、とても悔やんでいます。エンジンリーマーは、ぎゅんた先生がおっしゃる通り器作りとして使用するものだと痛感されられました。
Posted by トリ at 2017年02月06日 01:00
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