2012年10月15日

「やってみなはれ」的思想

勤務先の院長がエンドのセミナー(二日に渡ってみっちり座学という恐ろしいセミナー)から帰ってきた。

当院ではいままで次亜塩素酸やラバーダムは使用していなかったのだが(根管洗浄にはオキシドール、防湿は、zooはあるもののほぼ簡易防湿)、今度から使おうぜ!ということになった。セミナーを通じて、自院で出来うることから逐次始めていくつもりだそうで、ファイルや器具も新しいものを導入して行くつもりらしい。

やれることがあるなら、まずやってみる。素晴らしいことである。

保険診療でエンドをやっていると、コストという絶対の壁が立ちはだかり、治療上で大切なことはどんどん省かれてしまいそれが結局は「再発」につながったり治せない根治になっているのは否定できない。また、新しい治療方法の導入もないのである。保守的といえばそうなのだが、しかしいつまでも古いままではいけないのだ。

「コストは確かにかかるけれども、それは二の次。まずはやってみよう」とする院長の考えは立派であり、勤務医の立場としては本当にありがたいことなのである。
セミナーに行って最も大切なことは、そこで得た知見をその日からすぐ実行することなのである。セミナーに参加して聞いて感心して終わるぐらいなら、せっかくの休日、趣味に没頭してリフレッシュする方がはるかに有意義である。


ひとまずの変更点は

・ラバーダムを始めてみる
・根管の貼薬には、水酸化カルシウムを混和してレンツロまたはニッケルチタンファイルをリバースで用いる(カルシペックスは使わない)
・いままでは根管の洗浄にオキシドールだけであったが、0.5%次亜塩素酸に切り替える
・穿通用ファイル(Cプラスファイル)を用意
・#06Kファイルを用意

というあたり。
結構、変わってくるのではなかろうか。
あまり使用されることなく誇りを被りがちであったバリオス350も、エンド用Vチップシリーズを購入するらしい。こんなに機材に恵まれていいのだろうか。私は果報者である。


抜去歯牙での要練習項目が増えすぎて、当分暇なしです。
posted by ぎゅんた at 22:17| Comment(0) | 根治(実践的) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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