研修先で「安い消耗品はもっぱらココで買うんだ」とCiのカタログを見せてもらった気がする。研修医なんてのは、現場で使用している歯科材料のコストについての意識など全くないパープリンであるから、安かろう悪かろうで良いのだろうか?なんて生真面目に考えたりするのであるが、しかし一年後にはCiのカタログのどこに何が掲載されているかを把握するぐらいに愛用者に変わっていたりするのだった。出入りの歯科材料ディーラーは、Ciメディカルに対して良い顔はしなかったし、デンタルショーでもCiメディカルは出展できないなど色々あったようだ。それでも、開業医を中心に現場の人間にとってありがたいサービスを提供していたから通販事業を堅調に伸ばし続けて行った。消耗品を安く仕入れることができることはありがたかった。往時の開業医にとってCiメディカルは福音であり、黒船のようなものだったと思う。インターネット・サービスの一般層への普及に伴ってAmazonが社会インフラに組み込まれていった現象と通ずるものがある。
さて昨日、私は白山市本社を訪れて倉庫見学をしてきた。そういうイベントがあったからである。
本社の社内から倉庫まで案内してもらった。ここで記載できない社外秘な情報がフツーにあった。なるほど、Fax注文すると、こうやった工程を経て手元に届くのか……感慨深いものがあった。
カタログに記載されている材料にも、仕入れに関して様々なドラマや苦労があることも改めて知ることができた。我々は消費者感覚で気軽に購入しているが、実際に診療で使用する際は、これが手元に届くことを実現させてくれている人たちの存在を思い浮かべるぐらいの気持ちがあって良いと思う。AIやデジタル技術台頭が社会インフラに組み込まれたといえども、世の中は相変わらず色んな人たちの無言の労働で支えられているのであって、我々開業医は歯科医師でございなんて偉そうに振る舞っても仕方がないくらいの木っ端んの存在で、本当の主役は治療を受ける患者さんであり、そのために頑張っている多くの人たちの支えがある。
ちなみに今までFeedでしか購入できなかった『エンドミニ』がCiでも購入できるようになった。
これは望んでいたことなのでありがたいところだ。