「指導・監査100%合格のカルテ」の著者であられる小出一久先生の最新作です。(→過去の紹介記事)
小出先生のファンなので速攻で買いました。買ってよかった。
皆さんもご一読ください。私のグダグダとした愚見など不要なのであります。
ホケンじゃない!
歯科医であれば、おそらく誰もが自費診療を増やしたいと考えているものです。それは、歯科医師として働いて10年近くにもなれば、保険診療だけは自分の考える理想の治療ができないことを悟るからでもありますし、保険診療という厳格なルールより外れて自分の腕ひとつで評価される仕事をしたいという果てなき挑戦心があるからです。
自費は保険診療と違って儲かるから、と考える歯科医師も多数存在しますが、それは実のところは評価の低すぎる保険診療に対する不満の裏返しに過ぎません。
保険診療で立派に治療結果を出しておられる先生が、現行の保険診療の点数に対し「もう少し高く評価してくれてもエエんちゃう?」と不満を抱かれても当然でありましょう。私もそう考えることがあります。
もし第三者に訳知り顔で「(そのような姿勢は)医療人にあるまじき自己犠牲の精神の放擲である!」とか口を出されても私は苦笑いしかできません。どうぞご自身の赤ひげ先生をお探し下さい。もっとも、赤ひげ先生は保険診療ではなく患者の金銭負担がゼロに近い自費診療をされると思いますが。
本書の副題にある「10秒間の声かけ」は、本当に10秒で済みます
世の中にはキャッチーさ最優先で中身を伴わないタイトル詐欺の
タイトル通りに自費診療が「激増」するかどうかは先生方の医院次第かな…とも思いますが、少なくとも当院のような保険診療が99.5%の歯科医院にとっては月にひとつでも自費の冠が制約するなら「激増」の福音となるわけでありまして、タイトルに偽りなしなのであります。
ネタバレになるので具体的なことは書けません。コストパフォーマンスがハイパー高い自己投資だと思って本書を購入して読んでみましょう。本のお値段3700円(税別)は直ぐに回収できます。いえ本当、その通り。私でもできました。エヘン。
私見ですが本書は、自費診療バリバリの先生向けではなく、保険診療であれ患者さんに良い治療を提供したいと考え日々の歯科診療に従事しておられる実直な先生に向けられた応援のように思います。そのような先生こそ、本書に書かれている手法がストレートに発揮されるようになっているからです。たとえ自費診療の提案が断られても、いつもどおり笑顔で実直に保険診療の治療を完遂することでしょう。そういう先生って本当に格好いいし、なにより患者さんからも信頼されるので、本書の手法がダイレクトに利くことになるのです。
さあ、腕を磨こう!