2019年02月19日

この所見があったら根尖部の側枝を疑うかな?


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根充の直前に、我々は根管内を乾燥させる。その手法は様々であるが、多くの臨床家は、概ね規格的な滅菌ペーパーポイントを用いているのではないかと思われる。

吸引乾燥法として、私はヨシダのクイックエンドも併用しているが、根管口周囲〜根管の歯冠側2/3の乾燥状態を得られるのがせいぜいで、シリアスな根尖部の乾燥は滅菌ペーパーポイントに頼らざるを得ない。

根管の良好な清掃と拡大が達成され、根充の準備が整っていれば、引き抜いたペーパーポイントには水分の存在を示唆する吸湿痕はあれども出血痕はないのが普通である。

しかしたまに、ペーパーポイントの先端側方部に出血痕を観察する場合があったりする。
ほとんどの場合、抜髄根管である。

これは側枝の存在を示唆する所見に違いない。

根尖部の三次元的な洗浄を徹底し、根充時に根尖部への適切な加圧を実現すれば側枝にシーラーが入り込むはずであるから(側枝の方向にもよるけれど)、そのことが確認デンタルに写れば「やっぱりそうだったね!」と言えそうだ。


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しかし期待したほど側枝へのシーラー(ニシカキャナルシーラーBGを使用)の入り込みはなかった。
洗浄が甘かったか。なんか悔しい……ビクンビクン

※歯冠部のう職の除去の徹底不足や遠心根面う職の存在はひとまず無視して下さい
ラベル:根充 根管洗浄
posted by ぎゅんた at 21:38| Comment(2) | 根治(実践的) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする