2016年04月16日

ハンドKファイルの#08

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格安Kファイルだラわ〜い

各メーカーから様々なKファイルが販売されている。
安いものから高いものまで様々だが、「ハンドKファイル」は、最安値の部類であろう。FEEDが取り扱っている。


術者と指と相性と
手用ファイルは術者の目となって根管内に挿入されるわけであるから、術者の手にいかに馴染んでいるか、また扱いやすいかどうかが問われる。高価なファイルであれば良いと一概には言えない。術者と相性の良いファイルが良いのである。

個人的に相性の良いKファイルはマニーのKファイルである。思えば学生実習のころからの付き合いだが、指に一番しっくりくる。手用ファイルを用いる場面の大部分は、ネゴシエーションや根尖部の探索、慎重な拡大形成にあるが、このうち、ネゴシエーション、ことにイニシャルトリートメント時のネゴシエーションがつとに重要である。初めて根管に触れる歯科医師の責任は極めて大きいのである。

ファイルを不用意に操作して、根管の本来の走行を破壊してしまうと、治療の難易度が跳ね上がる。細い穿通用ファイルを上下運動だけで根尖孔から通過させることでが理想的である。狭窄・閉鎖根管で、どうしても回転運動でファイルに推進力を加えなくてはならない場面もあるが、穿通用ファイルは、回転させず、上下運動だけで根尖孔から通過させたいところ。よほど意地の悪い湾曲のある根管でもなければ、なんとか達成できるはずだ。このネゴシエーション時に用いる穿通用ファイルこそ、術者が最も重要視すべき手用ファイルではないか。


ネゴシエーションのための穿通用ファイルになにを選定するか
色々と試してきたが、私はマニーの#10Kを第一選択にしている。単純に使い慣れていることとコスト面でバランスが良い(もう少し贅沢すれば、デンツプライのセンシアスフレクソファイルの#10に切り替えたいところだが高価である)。

たいていは#10Kで対応できるが、著しい狭窄根管では#08Kが必要になることがある。その場合、マニー製のものを用いている。#08Kは細く、すぐにへしゃげてしまうので使い捨て前提なところがある。一本、100円ちょっとやったけ…と思いながら、へしゃげた#08Kを交換していくのは、ケチな性分の私にはストレスだ。ディスポ感覚で使えるほどの格安ファイルを切望していたのは私だけではありますまい。

そんな折、FEEDより格安ファイルの取り扱いが始まったことを知った。
ひとまず試験的に#08のKファイルの21mmと25mmを一箱ずつ注文した。

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左がハンドKファイルで右がマニーのKファイル


実物はマニーのそれとそっくりである。言葉汚くいえば「中国製模造品」であるが、65円/本であれば文句をいうのも無粋。よほど品質が悪くなければディスポ感覚で使うことができよう。

結論から述べると、この#08Kはネゴシエーション用に採用できる品質ではなかった。マニーのそれと比べて明らかに太いのだ。狭窄根管のネゴシエーションに早速、用いたハンドKファイルの#08は、上下運動しようが錐揉み運動(watch-winding)させようがサッパリ捗らない。「だめっぽいなこりゃ だめっぽいっすね…」と、マニーの#08Kに切り替えたところ、わりかしアッサリとネゴシエーションできたのだった。実物同士をよくよく比較してみると、気のせいでは無いと思うが、ハンドKファイルのほうが針がふとましい。少なくとも私にとって、ネゴシエーション用にハンドKファイルの#08を用いることはできそうもない。#10Kは試していない。

ネゴシエーションという術者の責任の極めて大きなステップは、使い慣れた、指先の相棒というべきファイルでルーチンに挑むべきなのである。
  

2016年04月08日

古いままでもいいじゃんかコノヤローと思わないでもないが

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持ち歩くことのある電子デバイスに iPad mini がある。
私は、スマホは持たずガラケーを使用している。携帯電話というのは、通話が出来てメール機能があればそれだけで十分に素晴らしい。ガラケーは時代遅れの産物といえど、私には十分に間に合っている。

iPad mini はメモ帳と電子データを観覧する使い方がメインである。すぐに忘れてしまいそうな思い付きを文章化しておけることと、多量の.pdfデータを持ち運べるところがありがたい。ネット接続はフリーWiFiが走っている場所でないと行えないが、特別な不便はない。

いままでずっと「重くなる」ことを忌避してiOS6を使い続けていたのだが、世間のiOSはいまやver9.3という時代。新しいアプリのなかには、iOS6非対応のものまで出てきた。この影響は昔ながらの定番アプリにもみられ、起動した直後にシャットダウンされるとか、極めて不安定な動作を表すようになっていた。そのうち、起動すらしなくなってしまった。

改善するための対処法は、iOSを現行版にアップデートすることである。使い慣れたOSのままでいたいと願うユーザーがいても暗黙のうちに無視される。古きものを恒久的に使い続ける精神は現代の電子デバイスには許されないのである。

iOSのアップデートが嫌なのは、スペックの低いiPad miniにおいて、パフォーマンスの著しい低下が懸念されるからである。ここで私は、環境の変化に適応できる個体こそが生き残ることができる、みたいなことを述べていたダーウィンを思い出す。アップデートはしたくないが、iPad miniを生き残らせるためにアップデートを呑まねばならない。

そんなわけでアップデートしてみたところ、アプリたち正常に動作するようになった。Facebookも、起動してくれるようになった。Safariやメモ帳も、突然のシャットダウン起こさなくなった。しかし、パフォーマンスの低下だけは残念だ。すべての入力がすべてディレイがかった感じでモッサリしていて気持ちが悪い。夏休み明けの肥満児かお前は。MovaからFomaに変わった時のような違和感といえば、分かっていただけるだろうか。

携帯はずっとガラケーのままでいよっと。



posted by ぎゅんた at 23:57| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする