2015年01月26日

待合室に置く本 〜 やっぱり漫画がベター?

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 待合室には時間を潰すための配慮として、多くは読み物として本が置かれている。医院や診療所といった小さな医療施設では、待合室にどのような本が置かれているかが、医院のカラーに影響を与える。例えば、漫画雑誌やスポーツ新聞を中心に組み立てるとラーメン屋のようになるし、ファッション雑誌を中心に揃えると美容室のようである。ニュートンや日経サイエンスを置けば頭が良さそうであるし、海外の美術画報などを置けば身分違いの場所感を演出できそうだ。

 さて歯科医院の待合室にどのような本を置くか?それは、医院の責任者次第である。新聞と週刊誌、漫画単行本をバランスよく置いている医院が多いのではないだろうか。新聞も雑誌類も置かず、テレビだけを設置している医院もあるかもしれない。掲示物がたくさん貼ってある医院だってあるだろう。「最近の人はスマホしかいじらないから」と一切なにも置かない医院もあろう。こうすると購読諸費用の節約のみならず、待合室をスッキリさせられることになろう。

 私はいままで、新聞と院長が定期購読している雑誌を置いている歯科医院を数多く見てきた。雑誌は、たいていはゴルフかクルマ、そして週刊/現代/ポスト/新潮/文春らであった。バイト先の休憩時間に、暇つぶしにクルマ雑誌拝借して読んでいるうちにクルマが好きになってしまったのは内緒だ。大きな病院クラスになると、万人向けに、ある程度広い範囲をカバーする「無難な」種の雑誌が置かれていたものであった。AERAやTarzanなどである。漫画本を置いてあるところもあったが、読み古された汚いものがほとんどであった。スタッフからの寄贈なのだろう。綺麗な漫画を置けばウケがいいのになあと思ったものであった。

 さて、医院の改装を機に、待合室の本棚の収納力が増したので私は漫画本を導入することにした。目下、当院には中年〜高齢者の患者さんの来院が多いのであるが、それに迎合した雑誌類だけを置いても刺激がないからである。そして、私はもう少し来院される患者さんの平均年齢層を下げたいと思っている。小児から中年以下までの年齢層にウケがいいのはやはり漫画である。まさか漫画を読みに当院を選んで来院されることはないにしても、待合室に漫画が一切ないのは味気なかろう。私が子供の頃、行きつけの床屋の選定理由は、好みの漫画が置いてあるかどうかであった。待合室での時間つぶしと緊張ほぐしに有益なはずである。

 実際に何を置くかを決めて行きたい。これは医院のカラーに影響を与えるところだから、ブレがないように決めたい。

1.低俗な類の内容や雑誌は避ける
2.健康雑誌を起き、健康への意識を啓蒙する
3.歯科と健康に関する情報を提供する
4,綺麗な漫画本を置く


と、こう考えた。

 当院の理念は「歯を残すお口から全身の健康へ」なので、それを考慮にいれてある。なお、漫画本に限っては、この条件を緩めて娯楽的な路線をとることにした。「趣味に走っただけだろ」と指摘されたら言葉に詰まるかつまらないかのレベルにした。

雑誌は、

・今日の健康
・ヘルシスト
・サライ
・クラビズム(地方誌)
・女性セブン


を置いている。
これらは漫画本を手にしない中年〜高齢者に人気が高い。特に受けがいいのはサライと女性セブンである。

漫画本はかなり多いので、人気の高いトップ2に限って挙げると

1.そばもん
2.進撃の巨人


となる。理由は分からないが、ともかく、当院ではこのふたつが大人気である。これは是非とも読んで欲しいなあと置いた「コウノドリ」「ほたる 〜真夜中の歯科医」「いちえふ」は、いっかな読まることなく寂しい限りである。

 この他、歯科に関する単行本や冊子を置いてある。イチオシは井上孝先生の歯科なるほどボウケン学である。なんと井上孝先生のサイン付きだ(エヘン)。これは、歯学部三年生の時に購入した思い出のある一冊である。あの頃は病理学に興味があって、鼻息荒くOral Pathology 3rd Edition Clinical Pathologic Correlations を購入したりしたものだ。原著の格式高い英語に負け本棚の肥やしになったのはいうまでもない。ちなみにこの本、患者さんに説明する時に用いると破壊力が高い。しかし「ここなんて意味の文章なんですか。」と尋ねられたら死亡 (・・;)




歯科医院は医療機関であるから、公序良俗に反する低俗なものは避けるべきである。例えば、ポルノ記事、ヌード写真等が掲載される週刊現代や週刊ポストは良くない。しかし週刊現代や週刊ポストに限っておっさんらに大人気であったりするのだが。当院も過去には週刊現代を置いていたのだが、医院改築を機にやめた経緯がある。別に患者さんから苦情は出ないのである。同様にゴシップ記事を中心にした女性誌も、品の面でみれば、これもまたよろしくない。ただし、これらもまた、おばちゃんらに大人気であったりする。

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2015年01月24日

進撃のサンメディカルA メタカラー プライムアート

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またも進研ゼミ風サクセスストーリーです

 当院では硬質レジンジャケット冠(HJC)の作製に松風のソリデックスを用いている。使い続けてもう十数年。ソリデックス自体が実績と歴史のある材料であるばかりか、使い続けていた当院にとっても高い信頼を備えている。ただ、いささか古い材料であることは否定できないし、支台歯形成でクリアランスを誤ればセット後に即破折する、いってみれば昔ながらの硬質レジンなのである。

 多くの臨床家が、小臼歯のクラウンに、患者さんからの要求に応えて硬質レジンジャケット冠をセットしているが、いまだ聞かれるトラブルはやはり破折である。その原因の大半は、患者さんの習慣性ブラキシズムと咬合関係の見逃し、支台歯形成時のクリアランス不足、セット時の接着不良にあると考えられる。もし、破折防止を材料に求めるのであれば、従来の築盛型でなくミリングであるCAD/CAMが有利だろうし、ショックアブソーバー設計を有するメタカラープライムアートを選択することになるだろう。

 メタカラープライムアートが世に出始めたのは6年ぐらい前だった気がするが、どうにも縁がないのか、いままで一度も触れたことがない。お世話になっている和田精密もプライムアートは扱っていない様子(CAD/CAM冠を薦められる始末)。加えて、当院のソリデックスの在庫はまだ豊富にある。

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 ところで漫画の中で、歯科医師が自分側の一方的な都合でテクニシャンに納品を無利強いしているシーンが描かれている。これは好ましくないことである。勿論、臨床上の様々な理由から、歯科医師がテクニシャンに無理な要求をすることはあるし、ラボ側も時には納品に不手際があることもある。ただ、歯科医院とラボとの間に明確な上下関係があってはならないし、どちらかの一方的な都合が互いの仕事の遂行に支障をきたしてはならないことは確かである。歯科医師側がテクニシャンにストレスを与えているのは公然の秘密である。歯科医師側の要因-形成・印象・石膏注入-の不備が適合不良の原因であるのに一方的に再制作を強いたり(勝手にラボの腕が悪いと悪評を立てる始末の悪さ付き)、格安で技工物の製作するよう値切ったり、納期の都合を無視して前倒しで製作させたりと様々である。

 こうしたオーダーは、お互いに「おたがいさま」の精神が根底にあることを理解しあえているほどの信頼関係が築かれていて初めて、例外の範疇で出されるものであろう。立場上は歯科医師の方が上になりがちなのは止むを得ないが、自動車メーカーの下請け企業へのダンピング受注じゃあるまいし、非のない相手に無理を押し付けるのは悪徳である。書生論かもしれないが、歯科医師はラボへいかにストレスなくいい仕事をしてもらうかを常に考えて仕事をするべきである。

 このようなことが起こる背景には、私を含めて最近の歯科医師が技工をしなくなっていることがあると思う。学生時代に技工で辛い目にあったのが脳裏にこびりついてしまう人も多いだろうし、研修医の時分はいざしらず、前線で働き始めると印象以下セットまでは自分の手を離れることが常態化しがちである。例えば模型の咬合器へのマウントである。平線であれ南加大であれ平均値であれ半調節性であれ、咬合器へのマウントは歯科医師の仕事であるが、それを実行している歯科医師は少ないのではないか。技工そのものから離れてしまうことが歯科医師の技工離れにつながっているのである。良い製作物は正確な技工ステップの積み重ねの末に得られる。実際に自分で技工をすれば直ぐに理解できることだ。技工をすればするほど、技工の難しさも手間も大変さが身に沁みて分かるわけである。技工をしないと、その大変さを忘れてしまう。

 私自身、学生時代から今に至るも技工は得意ではないし、苦手なものは得意な人に代わってもらうべきと考えているが、完全分業のごとく全ての技工操作をテクニシャン頼りにするのはよろしくないと自覚している。目の前の技工から離れると、テクニシャンとの距離が離れて迷惑をかけそうだからである。

 この漫画のテクニシャンもそうだが、技工士さんは歯科医師に対して遠慮しているというか、慎ましすぎるように思う。歯科医師側の不手際を黙って尻拭いしているケースや、不平不満は、声にされないだけで本当にたくさんあるのだろうと思う。若手歯科技工士の離職問題話題になったことがあったが、その原因が歯科業界景の悪さにあるという説明はあまりに浅薄である。

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2015年01月17日

SKLレジスタードマーク超音波スケーラーK7 LED by Zetadental.jp

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 当院では、私が働き始める前から、超音波スケーラーにスプラッソンのP-MAXを用いていた。P-MAXの利点は、鋭利なチップを使用する限りにおいて、効率的な歯石除去が可能で、不快な音の発生が少ないことであろう。私はこれに加えて、優れたポケットイリゲーション用チップがラインナップされていることを評価している(なぜか冊子スプラソンアクセサリーガイドには記載がないが)。

 このイリゲーション用チップは、当然、除石に用いるものではないから刃はついておらず、弾力のあるポケットプローブのような形状のチップである。細めと太めの二種類あり、商品コードはそれぞれP-40とP-41である。太い方は弾力がなく使いづらので、P-40を選択すると良いだろう。先端部に設けられた穴から二方向に液体が飛び出す設計になっている。従って、このチップでプロービングするように用いると歯肉溝や歯周ポケットの非侵襲的なイリゲーションが可能である。歯石除去能はないが、歯石に変化しつつある熟成プラーク程度なら除去できる。チップでプロービングしながらプラークを洗い流していくのはちょっとした快感である。

 なぜこのチップによる非侵襲的なイリゲーションを評価しているかというと、プロービングにしろスケーリングにしろ、ポケット内外のプラークを予め除去し終えておきたいからである。無配慮なプロービングが、他の部位に菌を播種している可能性やブリーディングによる菌血症のリスクにつながっていることを否定することができない。スケーリングは出血を伴うことが殆どだから、プラークが予め除去された上で、もし出血があっても菌血症を可及的に防げるようにしたいと考えている※1。たとえ手間が増えBOPの正確な評価が少し難しくなったとしても、ポケット検査やスケーリング前に、プラークを洗い流しておきたい。

 こんなわけで、私は昔からポケットイリゲーション用のチップを使用する機会が多かった(そのときはオサダのENACを愛用していた)。


 ところで、マーク A ブレイナー 著「全身歯科」(山田勝己 訳/恒志会)には、こうある。
患者の歯垢サンプルを顕微鏡で見て大量のバクテリアやスピロヘータやアメーバがいれば、歯科衛生士はオゾン水で歯肉を洗い流す。オゾンをこうして使うとバクテリア量を減らし歯石除去から始まる菌血症を減らせる。新患の中には歯の清掃をした後は必ず具合が悪くなるという人もいるが、その場合スライドのサンプルに見られるように必ず歯肉に感染がある。最近スライドを作るのもオゾンでの洗浄も拒否した患者がいた。その後、口腔清掃の後気分が悪くなったと電話してきた。結果的に診療に戻ってきて歯垢のサンプルを取ったところ、大量のスピロヘータとアメーバがいた。口と歯肉を流れる同じ血が全身を巡ることを忘れないで頂きたい。それが歯周病を持つ人が心臓病や心筋梗塞を起こす理由の一つである(17章参照)。

 そうすると、歯科用ユニットの配管を通ってきた、汚染を完全否定できぬ水道水を用いることに心理的抵抗をおぼえた。そこでセキムラのピュアトロンO3をお借りして、オゾン水でポケットイリゲーションをルーチンに行っていたものであった。

 現在はP-MAXに後付で「P-MAX 注水システム」を装着し、ユニット由来の水を用いることなくポケットイリゲーションを行えるようにしている※2。使用してみるとこれがなかなか良い感じで、同様の超音波スケーラーをもう一台増設したい念に駆られた。さはさりながら、同様のP-MAXを用意しようとすると私の一ヶ月の薄給がなくなりかねない費用がかかることから、廉価版がないかどうかを検討することになった。

 このような場合に求められる条件はシンプルで、

1.P-MAXのチップが流用できる(互換性がある)
2.安い
3.LEDライト付


…ということになる。


これらの条件に合致しそうだったのがZetadentalのSKLレジスタードマーク超音波スケーラーK7 LEDであった。この通販サイトを利用するのは初めてで不安があったが(過去に詐欺サイトで金額を振り込んでも商品が来なかった経験がある)、このサイトを実際に利用されている先生のコメントをいただいていることから、購入することにした。果たして、入金から8日で商品が届いたのだった。

 使ってみた感想としては、注水量がP-MAXに比べ少ないことと、注水の調整がONかOFF程度で融通が利かないことと、LEDライトがチップ先端の部分を明るく照らしてくれるほど賢くない(無いよりは遥かにマシだが…)ことが不満。見た目もそうだが二級品であることを隠しきれていないというところ。しかしそれを承知で買っているので文句は言うのは恥知らずである。



※1:献血に行くと、最初の問診時に「数日以内に、歯石除去を含む歯科治療をうけているか?」を尋ねられることは有名

※2:用いる液体は自由であるが、生理食塩水や純水を用いるとコストが高い。クラシカルに行くなら、機能水のさきがけである酸性水であろうが、これは配管の水洗浄を怠るとすぐに錆が生じてしまうため不適である。現在のメインストリームは、各社様々な名称で上市されているが、いわゆる次亜塩素酸水であろう(ヒポクロを水で希釈したものではない)。オゾン水は安全でコストパフォーマンスが高いのが良いが、独特の臭気があることと作り置きができない欠点がある。器具の腐食も生じる。肝心の殺菌力は、次亜塩素酸水に比べると大きく劣る。
 
posted by ぎゅんた at 23:10| Comment(3) | 歯科材料・機器(紹介・レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

パックマック法の手順

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オブチュレーションガッタの色もピンクです

パックマック法(仮称)の具体的な手順を記事にして下さいとのメールがあった。
あくまで現時点の私が行っている手順ではあるが、と前置きの上で以下に記そう。

使用しているもの
1.ユニットの等速コントラ
2.ヨシダのパックマック(#25の21mmと25mm)
3.東洋のオブチュレーションガッタ(ソフト)
4.ストッピングキャリア
5.AHプラスジェット
6.ブローチ
7.17%EDTA
8.ビーブランドのキャナルクリーナー
9.ペーパーポイント(#30/#45/#60)

簡単に説明すれば「根管を洗浄して乾燥させたあと、シーラーを塗布した後にオブチュレーションガッタソフトをパックマックで送り込む」ものである。

細かくみていくことにしよう。


1.
当院のユニットはモリタのスペースライン630である。コントラ回転数は三段階に調整できるが、これはMAXで非注水で用いる。なお根充時にガッタの不要な冷却は無視したいので、本来はエアもカットさせる必要がある。ただ、スペースライン630はエアーのカットができないので、止むを得ずエアーありで行っている。新しいユニットを買うなら、エアをカットできるタイプにしたいところだ。

2.
NTコンデンサーとの違いはテーパーにしかないが、練習で触れた限り、パックマックの方が手に合っている感じがしたので選択。好みの問題。

3.
昔から垂直加圧根充に用いられている実績のあるGP。純度が高く、根尖より溢出しても最終的に吸収される。

4.
東洋が発売しているオブチュレーションガッターキットのヒートキャリアやホットスポットなどの専用器具を用いるべきであるが、なんだかんだストッピングキャリアが滅菌も利くので代用として使用している。根充直前に火で加温し、パックマック先端にGPを付ける。使い勝手はよくない。

5.
垂直加圧根充では、シーラーを含め根尖からの溢出が少なからず認められるので、組織刺激性が小さい方が良い。ユージノールを含有するタイプのシーラーを用いて垂直加圧根充すると痛みを訴えるケースが多い。この痛みはユージノールに起因する一過性のもので、一週間程度で収まるのだが、痛みを訴えられるのは分
理解してはいてもストレスである。AHプラスだと痛みがないわけではないが、経験上、軽度で済む。また、AHプラスは熱による硬化促進や次亜塩素酸の影響を受けないこと、非ユージノールであるからレジンの重合阻害も起こさないことも魅力的である。

6.
ブローチは、ブローチ綿栓根管内を拭き上げるために用いる。ブローチ綿栓は滅菌が望めないことから現在では否定された手法だが、それは根貼や根管乾燥用いる場合であって、キャナルクリーナーを付けた綿栓で根管内を拭き上げる行為は否定されまい。ペーパーポイントで拭き上げるのはどうしても力加減が難しく頼りないのである。

7.
ブローチ綿栓で拭きあげた後に、EDTA、次亜塩素酸ナトリウム、EDTAで根管洗浄を仕上げる。次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、過去の経験から事故が怖いので、私はキャナルクリーナーを愛用している。一回目のEDTA洗浄の後、キャナルクリーナーを根管内に満たし、最低でも1分放置する(この間に根充の準備)。

8.
ペーパーポイントで根管の水分をとり、根管乾燥とする。号数分を用意するとコスト増加なので、30.45.60の三種類を用いている。

9.
AHプラスをペーパーポイントに少量とって、根管内に塗布する。

10.
パックマック先端に加温軟化させたオブチュレーションガッタを少量とって、根管内に輸送、フットペダルを踏んでガッタをフローさせて充填する。回転数は3000-4000rpmぐらいであろう。ペダルを軽く踏み、送り込んだ瞬間に少し踏み込んで回転数をあげて根管内からパックマックを引き上げる。ストッパーは作業長マイナス0.2mmに合わせる。オーバーにビビって作業長マイナス1mmにするとアンダーになりがち。このへんは術者に依る感覚的な世界だと思う。

11.
プラガーで加圧する。

12.
確認デンタルを患者さんに見せながら、根充後の不快事項について充分に説明する。



他、注釈
・AHプラスジェットはシリンジタイプであり、一回使用量がどうしても多くなるので、無駄な消費を嫌う場合はチューブタイプを選択するべし

・EDTAは濃度17%でpHが中世に近いものがよい

・根管の乾燥に排唾管を利用した根管内バキュームが有用だが、スペースライン630には排唾管がない…

・プラガーでの加圧の際に、SYSTEM B等を用いてダウンパックすると、根尖部の三次元的な充填を実現する上で効果的かもしれない(未検証)
 
posted by ぎゅんた at 01:07| Comment(4) | 根治(実践的) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする