ぽるけった先生に根貼用にと教えていただいたビーブランドのキャナルクリーナーを臨床で使い始めたが、かなり好感触である。適度な粘性があるのが使い勝手の良さに直結している。
根貼だけでなく色々と活用できるのだが、例えば、
・シーラントの時の裂溝化学的洗浄に(ブラシで裂溝清掃


・間接覆髄時の消毒に(キャナルクリーナーで拭きあげたあとに洗浄してテンポラリセメントソフト)
・根管内に満たしてHファイルでファイリング
・根管のサイズに合わせたブローチ綿栓で根管内をゴシゴシ拭きあげるときに一緒に用いる
・根管内に満たした状態で高周波を通電させて沸騰させる
など、使い所に溢れている。
エンドにおける次亜塩素酸ナトリウム製剤は、やはりいまだにゴールドスタンダードであるから、事故のリスクを避けた上で使用したいと考える私に向いている。
勿論、欠点もある。
1.キャナルクリーナーの容器からイチイチ必要量を取り出すと操作性が悪すぎるので、手慣れたシリンジに移し替えるべきであること
2.次亜塩素酸ナトリウム製剤の常で、通電性が高いので、根管に満たした状態ではリークしてEMRが振り切れがちになること。と同時に、高周波を通電させる時に、患歯周辺歯肉炎に電撃痛をきたしやすいこと
である。
対策として、1.は、二プロの3mLシリンジにビタペックスのチップをつけて一応の解決をみた。2.は、浸麻しての根治であれば心配無用なのだが、浸麻をしない場合は、ラバーダムを使用するとよい。とにかくキャナルクリーナーを根管内にのみにとどめることに留意する。
高周波はテルテックのコスモデンタルサージを使用しているが、プリセットされた「根管滅菌や「感染根管」ではなく、「メス」で通電するとキャナルクリーナーが瞬時に沸騰する。沸騰したら、通電を止め、EDTA溶液やオキシドールで洗い流せば完了する。なお、このテクニックはデンタルフロンティアQA 29巻(2004)「How do you do?高周波歯科治療 (小峰一雄 先生)」にて紹介されていたものである。
キャナルクリーナーを教えて下さったぽるけった先生に感謝しきりです。
なお、ずっとお名前を「ぼるけった」と勘違いしていた模様。すみません許して下さい…
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