論旨
モリタのエアーソルフィーがなかなか良い感じ
ソニックフレックス2000だとエンドチップが折れる!
根管象牙質を削りすぎちゃう!
これじゃ根管洗浄どころじゃねえ!
と、パワー調整のできないエアスケーラーは色々と難儀であることを身を持って知った。そんな私にTi-MAX S970がいいですよと有難いコメントを寄せてくださった先生に感謝しつつ見積もりを出すことにした。
実際に購入される前にデモ機に触れてみるのが確実です、との佐波さんの意見に従い、デモ機を持ってもらうことにした。さて、やってきたエアスケーラーはモリタのエアーソルフィーであった。NSKのTi-Max S970のデモ機は5人待ちだそうである。大人気やな。
どちらも同じように使用できるようだが、振動周波数には差がみられる。
カタログを参看すると
Ti-Max S970:5.8〜6.2kHz
エアーソルフィー:5.0〜8.0kHz
になっている。
単純に数値から判断するとエアーソルフィーの方がカバー範囲が広く汎用性が高そうだが、どんなものだろう。カタログ数値が優れていても実際の使い勝手(ハンドリングや堅牢性)に問題があれば良い道具とは言えない。デザインも少し異なる。
とりあえずV-チップのエンドチップ(#15)を装着して根管洗浄してみよう。
結果
実に手軽に根管洗浄が可能になった。これはいいものだ。
根尖部を多量の水でジャボジャボ洗い流す洗浄をしたいと考える私にとって非常に有難いエアスケーラーである。パワーを絞ることが出来るから、ソニックフレックス2000のような、チップが振動で暴れ馬になる粗相は起こさない。また、V-チップをつけたエンドチップは、エンドチップに沿った注水がかなり正確に行われるのも有難い。EDTAやヒポクロで洗浄したい場合応用も簡単。根管内にEDTAやヒポクロを満たして、チップを挿入し非注水で振動させれば良い。これをソニックフレックス2000でやると、過去の記事に述べた通り暴れ馬なのでヒポクロが飛散していたのであった。
P-MAXと違ってタービンホースに接続すれば直ぐに使用可能という、そのフットワークの軽さは重要だ。音が煩いのはエアスケーラーの弱点なのでこれは致し方ないところだが、パワーを絞ることでかなり小さく抑えることができる。少なくとも、エンドでの使用はパワーは最小なので小さな音で済むのは有難い。
その他
ポケット洗浄用チップがラインナップされていないのは残念だが、歯間ブラシや舌苔ブラシがあるのは興味深く、嬉しいところだ。歯間ブラシは、支台築造時のポスト清掃用ブラシとして応用ができるだろうし、舌苔のプロフェッショナル的除去を可能にするアイテムが舌ブラシ以外に用意できるからである。
付属のスケーリング用チップや歯間清掃ブラシの使い勝手も試してみよう。
Ti-MAX S970とも比較も楽しみだ。チップは流用できるはずなので、好みのエアスケーラー本体とチップを購入することになりそうである。